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書きたいことを書きます。

転職に1年1ヶ月かかった元SIerの失業保険とかの話。 #退職者アドカレ

本稿は退職者 Advent Calendar 2019の16日目の記事です。主に元同僚であり現在も友人であるN氏に捧げます。

tl;dr

  • 無職になったらお金関係の手続きは限りなく迅速に
  • 転職は一瞬だった
  • 福岡を盛り上げて行こう

自己紹介

おおよそのbioはこちらを参照ください。割とダメ人間です。

旧弊社(~2018/11)

会社に入ったきっかけ

九州工業大学大学院を中退する際に、大学のキャリアセンターを通じて、第二新卒として面接を実施いただけたいくつかの会社から、

  • 会社の情報、技術、評判
  • 面接の際のやりとり
  • 東京の会社に行ってキャリアアップする(重要)

等を総合的に判断して決めました。正直、世の中でイメージされるところの就職活動は行っておらず、4,5社程度しか受けてません。

旧弊社のいいところ

非上場会社ながら、会社の年数は長く、売上も大きく、他の追随を許さない尖った技術を持った会社でした。

辞めたキッカケ

端的に言うと、以下に上げる2点です。

  • キャリア形成
  • 私のスキルの低さから発生した職場の人間関係の不和

枯れた技術(ネットワーク、仮想ソフトウェア等)を使うことが多かったため、ある意味私のスキルセットに完全に合っていたと思われたのですが、その分、成長の機会というのが日に日に少なくなってきました。

そのような状況で、(具体的な期間の明言は避けますが)会社の中で異動があり、自他ともに実力を認める上司の下で働くことになりました。その際、要求されているテクノロジー技術以外のスキル水準に応じることができず、病んでしまいました。

勤務先で耐えられず吐いてしまうなど、物理的な症状が出たために、状況に対処すべく、2018/8頃から心療内科に通っていましたが、ある日、本当に前触れもなく、気が付いたら通勤電車を降りれなくなりました。そして、そのまま会社に行くことができず、処々の手続きを終わらせて自己都合退職し、福岡の実家に帰ることにしました。

(この辺りは、聞きたい人がいればオフラインの勉強会等でお声かけしてくれると話します。ぼっちしているので喜んで行きます。)

反省点

(章立てと流れが前後して申し訳ないですが)この時の私は、自分の得意分野であるテクノロジー技術のことばかりに逃げていて、それ以外がからっきしでした。例えば、社内での擦り合わせ、仕事のスケジューリング。これらのことがとても苦手で、1週間の自分の予定を要求されても1日かかってもできないといったことがありました。

現在、これらのことはできるとは言いませんが、会社に属する、仕事をするということは一人ではできないので、それらのテクノロジー以外の技術も初歩の初歩から学び、備えるべきだと確信できるようになりました。

療養期間(2018/12~2019/9)

この期間は本当に闇の深い期間でした。病みだけに。

平凡な日常が過ごせない

代表的なものとして、以下のような症状が出てました。

  • 食事をしても吐いて受け付けない
  • 眠いのに寝られない
  • 外に出るのが怖い

お金の問題

そんな症状が出ていたとしても、何はともあれ、生きていくにはお金が必要です。もう子供ではないので、社会に迷惑を掛けつつ傷病手当金や失業保険を得る手続きをしなければなりませんでした。

しかし、そのような気力も湧かないような状態が数か月続きました。なので、この期間は実家の父母に頼りきりでした。ありがとうございます。

傷病手当金雇用保険の勘所

さて、この記事で、ある意味一番伝えたいのはこの部分です。以下の時系列の画像を見ながら整理していきます(雑申し訳ありません)。

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  • 傷病手当金について
    • 退職前に、必ず病院に行って何かしらの明確な病名をつけてもらってください。
    • 傷病手当金を得るためには、労務不能(仕事をすることができない)と診断される必要があります。
    • 傷病手当金を得るためには、最低1ケ月に1回、必ず受診を行ってください
      • 一度どこかで期間が途切れると、そこから先は病院側が「本当に病気だったのかわからない」となり、それ以降受け取れません。
    • 傷病手当金は、遡って請求することができます
    • 傷病手当金の請求には、診療を行ったお医者様の証明が必要です。
      • 病院の先生が親切だったこともあったため協力いただけましたが、なるべく1ケ月以内に対応しましょう。

実際、私は2019/4/1~2019/4/30に診療に行っておらず、その前の月で、かつ最後の診断日である2019/3/25以降の分の傷病手当金は貰えていません。このようなケースで傷病手当金が貰えなくなるケースは、相応の数あるそうです。

また、2019/12/1~2019/3/25までの期間の請求は、2019/9から手続きを開始し、2019/11に受け取ることができました。が、病院、組合等々にあまり良い顔はされませんし、私のように4月を受診し損ねたと取り返しがつかなくならないように、前月分を毎月請求するようにしましょう。

最悪、どれだけきつくても、気分は乗らなくても、病院だけは行ってください。

  • 雇用保険について
    • 雇用保険の待機期間は、傷病手当金から切り替える際に発生します
      • 「病気じゃなくなって仕事をできるようになりました、求職をはじめます」と言った日から起算されます。
      • 自己都合退職の場合は、傷病手当金雇用保険の間が3ケ月開く可能性があります。
    • 起算日は、遡ることができません
      • 転職活動を始める際は、ハローワークで手続きを行ってからにしましょう。

私はこの3ケ月の待機期間というのは2018/12~2019/2であり、その期間は傷病手当金を貰う期間で満たされると誤解していました。私の場合、

結果、雇用保険を受け取ることができませんでした。再就職手当等も、そもそも雇用保険の認定が無いと出ないため、ありません。

離職票を無くしたのは私の責であるとしても、離職票の請求にかかる数週間の期間はあまりに長く、役所のPCにデータが表示されていて手続きができない、遡ることもできないというのは非常に納得は行きませんが、仕方のないことです。離職票は絶対無くさないようにしましょう

そのため、私のできることは「前職の雇用保険の期間を次の職に加算する」ことだけです。(無いほうがいいですが)次に職業を失った場合の雇用保険の給付日数は、被保険者期間に応じて決まります。原則として、仕事を変えても被保険者期間は継続されますが、1年間の空きがあると喪失してしまいます。

私の場合、前職からの空きが1年1か月なので、これが喪失する危険性がありました。なので、別途手続きが必要でした。この辺りは、ハローワークに相談してみてください。とりあえず、1年以上無職期間ある場合は何かしら手続きが必要と覚えておいてください

復調の兆し

そんなわけで、お金のことをやっと手続きするぐらいには回復するまでの間、それすらもできない期間はどん底の気持ちでした。

その中でも、技術系の勉強会などに行くのは頑張りました。OSS Gateを始め、勉強会という空間は傷つかないだろうという安心感があったため、向かうことができました。

8月には、FGNエンジニアMeetup vol.2にて登壇をすることもでき、日常生活のリズムも安定してきました。

そして9月末、お医者さんとも十分話し合った結果、「仕事を初めて大丈夫だろう」という診断を貰い、転職活動をはじめました。

転職活動期間(2019/10~2019/11)

結論を先に書くと、9月末にTwitterでお声かけいただいた会社さんとご縁があり、ジョインします(言ってみたかった)。

所属先を現時点で公表しないのは、公表の確認を(意図的に)取らず、2019/12/31までの私の発言は会社とは全く関係のないものとして取り扱いたいためです。bio等で所属を書いていなかろうが、公表から先には、個人としてだけでなく、社会的な責任を伴うので、そのあたりははっきり区別したいという思いがあります。モラトリアムです。

そんなわけで、個人的に尊敬するエンジニアさんからTwitterのDMを青い鳥が届けてくれたわけなんですが、その時はDMが飛んでくることに本当に身に覚えが無くて、「私なんかやらかしたかな!?」ってかなり焦りました。

元々第一志望レベルで考えていた会社さんだったので、私が即答しました。その後はもうすごくて、すごいスピードで場を用意していただき、最終面接まですごいスピードで駆け抜けました。すごいしか言ってない。スピード感大事。

勿論、他の会社さんも候補にはありました。例えば、株式会社ヌーラボさんも丁度福岡でのインフラエンジニアさんを募集されておりましたが、前回転職の戦略を書いた通り、第一志望というレベルで2番目に受ける予定でした。

ということで、割と語るところも無くスムーズに仕事は決まりました。やったね。

今後の目標

大きく分けて二つ。

  • k8s頑張る
  • コミュニティ活動頑張る
  • 趣味頑張る

転職の面接にて「k8sのことならまかせてくださいって言える人材になる」と宣言してしまったしたので、その辺は特に頑張ります。「k8s頑張る」というのは非常に抽象的なので、現役で触ってる皆様に「こいつ大丈夫か?」って思われそうな感じがしますが、そのあたりはアウトプットで証明していこうかと思います。

また、コミュニティ活動については、喫緊ではインフラ勉強会のBorg関連#ふくばねてす node-3の登壇を予定している他、色んなところで話したい欲と、裏でコミュニティ作りを画策しています。もっと福岡を盛り上げていきたいですね。

趣味については、今までお金が無くて個人的に出来なかったこと、例えばYouTuberを目指したり、音楽活動をしたりということが物理的にできていなかったので、精神衛生を保つためにもそういったことを頑張りたいと思っています。

それでは、良いクリスマスと新年を!!!